2010年11月8日月曜日

10月、医学部3年生の実習レポート

J医大3年生Bさんが、大学の授業の休みの二日間(10/21木・22金)を利用して、埼玉協同病院の実習に来てくれました。Bさんの協力を得て、実習カリキュラムとその様子をお伝えします。

★Bさんの紹介
もともとBさんは、「全身が診られる医師になりたい」という思いがあり、友人から誘われて夏に行われた『家庭医・総合医セミナー』に参加しました。
一方で、病理にも興味があったのですが、大学の教授からは、「臨床しながら、病理は無理」と言われていました。そんな時、家庭医・総合医セミナーで埼玉協同病院の総合医のDr.Sと、同じJ医大出身で後期研修中のDr.Yから「病理医でありながら、臨床医でもあるDr.Iがうちの病院にいるよ。」という情報を聞き、埼玉協同病院で実習することにしたそうです。これまでも、大学内だけでなく、尊敬するDrがいるクリニックなど自ら実習へ行っている積極的な方です。

★カリキュラムを作成
 病理を中心として、Bさんは医師になろうと思ったきっかけの小児科も実習することにしました。たまたま小児科では、保育所健診が入っていたので、ラッキーにもそちらへ同行。金曜日は、川口市の小児救急の当番日なので、そちらも見学することになりました。また、家庭医・総合医にも関心が高い学生さんで、診療所での往診は経験済みでしたので、診療所とは違う病院の往診にも同行してもらいました。


★埼玉協同病院の病理医Dr.Iの紹介
 病理医のDr.Iはg大学出身18年目の医師です。
週に3単位、病理にいます。
 それ以外は、内科外来を2単位・胃カメラ1単位
同じ法人内のかすかべ生協診療所の所長であったので、週に1回は診療所の外来診療。
外部研修で週に1日聖路加、という週のスケジュールです。
それに月1回程度、外来当直に入っています。

★実習スタート!
10/21(木)
初日、運悪く、電車のトラブルで到着が遅れてしまい、医局の朝会では紹介ができませんでした。残念!

★小児科実習(保育所健診)
まずは、小児科病棟へ。『小児科の先生はとても気さくで、コメディカルの方とも和気あいあいとお話されていました。楽しい職場のようでうらやましい限りです。保育園のお子さんは可愛くて可愛くて、ひたすら和んでおりました。』

★病理のDr.I実習
『午後は、病理のDr.Iとお会いできるとのことで、ワクワクしながら病理科の部屋へ。標本作成の過程や、全身解剖のスライドを見せて頂きました。様々な標本について実際に顕微鏡を観察しながらご説明頂き、とても勉強になりました。また、病理と臨床をどちらもあきらめないためのアドバイスを頂けた事は私にとっても貴重なことです。』

※ Dr.Iからは、病理はいつでもできるから、臨床能力を高められるような内科全般の力がつく初期研修を、とアドバイスをもらったそうです。

★当直室は快適?!
 自宅が都内で少し離れているので、1日目は女性当直室へ宿泊してもらいました。『当直室でも快適に眠る事が出来、気持ちよく実習2日目の朝を迎える事ができました。』
※ 女性医師の当直がない日は、一番広い快適な当直室が利用できます。Bさんはそんな日に宿泊できてラッキーでした。

★10/22(金)往診同行
『大学で在宅医療に詳しい先生とお会いできたことがきっかけで、以前から在宅医療には興味がありました。これまでも色々な病院・診療所での往診に同行したことがあります。今回同行したDr.Inaにも様々なことを教わりました。
現在、政策として在宅医療の担い手を病院から診療所へシフトしていこうとする傾向があります。しかし、そのためには点数を診療所サイドに優遇するだけでなく、診療所の行うプライマリケアの質を向上させることも並行していかなければならないのだなぁ、と感じた。』
また、『在宅医療を見れば見るほど、ソフト(患者さんの地域での生活に寄り添う医療の様子など)とハード(保険や各種助成制度など)の両面をもっと見たい・知りたいと思いました。』

★アレルギー外来実習
『午前中はアレルギー外来を見学いたしました。卵・小麦・そば・牛乳・・と様々なアレルギーを持つ児が次々といらっしゃり、Dr.Yは一人一人に合った食事指導を臨機応変にされていました。今回も子どもたちに癒されました。』

★全体を通して・・・『低学年から実習を受入れて下さるだけでなく、食事・宿泊までご提供下さり、恵まれた内容でした。医師の方だけでなく、コメディカルの皆さんにも様々にお世話になり、病院の温かさを感じました。2日間大変楽しい実習をありがとうございました。』

※実習後日、ご丁寧なお礼のお手紙を頂き、このレポートでも一部紹介させて頂きました。

勉強熱心な学生さんで、幅広く自ら学んでいることが会話の中でもよくわかりました。是非また埼玉協同病院へ遊びに来て下さい。(By Dr.I)

2010年11月5日金曜日

埼玉協同病院の高石院長 講演

少し前になりますが、
夏の実習Week中に行われた、高学年対象「実習と研修説明会」の埼玉協同病院の高石院長の講演に2年生の医学部奨学生が参加しました。Cくんの了解を得て、そのまま感想を掲載します。

高石院長の話を聞いて ~よりレベルの高い医師に~
K大学医学部2年 Cくんの感想


『2010/8/26、病院実習の一環として行われた高石院長の話を聴く機会を得ました。
私はこの時期、夏休み明けに学士試験が控えていて実習の方には残念ながら参加できませんでしたが、高石院長の話だけを聴くことになりました。私のほかには、ちょうどこの日の実習を受けていた5年生二人が参加していました。

初めに院長ご自身の体験を、ユーモアを交えながら話され、その後、質問に答える形で進めることになりました。5年生にとって実習先は差し迫った問題であり、ここで真剣でシビアな質問が出されました。まず出てきた質問は、埼玉協同病院の図書室には医学の専門書が少ないのではないかということです。これに対しては、埼玉協同病院では多くの専門書を電子書籍として購入しており、病院の医師はいつでもそれを見ることができるとのことでした。また、いくつもの学会の会報誌も契約していて、web上で閲覧することができるそうです。

次に、科によっては医師が一人しかおらず、その科の研修が十分受けられないのではないかという質問がありました。埼玉協同病院に限らずどこの民間病院でも、すべての科に十分な医師を抱えている病院は殆どないそうですが、埼玉協同病院は医療生協として県内の関連医療機関の1つであり、医師が少ない科については、関連医療機関と連携して研修に当たっているとのことでした。院長は、それでもしかし医師の少ない科があることを率直に認め、そのような科に対しては積極的に外部、特に大学病院で研修を受けることを勧めているそうです。

院長は、埼玉協同病院の医師として、常に最高のレベルの医療を提供できる医師であることを期待している、そのためには、自分が勉強したいと思う専門分野があれば、その分野の最高レベルの医療機関に、2年でも3年でも研修に行って欲しいと言っていました。研修先としては主に大学病院になると思いますが、大学病院では当然ながら給与は安くなります。ところが驚いたことに、埼玉協同病院の給与との差額分を出してくれるとのことでした。最高レベルの医療をぜひ埼玉協同病院に持ち帰って欲しいという院長の強い思いを感じました。

研修は自分にとってまだ先のことでありますが、埼玉協同病院の研修について率直に語る院長の話を聞いて、埼玉協同病院の研修を通して必ず大きく成長できるという実感を持ちました。次回はぜひ病院実習に参加してみたいと思います。』

2010年10月1日金曜日

医学生実習レポート第一号!

R大学5年生Aくんが、シルバーウィーク狭間の二日間(9/21・9/22)を利用して、埼玉協同病院の実習に来てくれました。今回はAくんの協力を得て、実習をご紹介することになりました。


★Aくんの紹介
埼玉県出身。小児科志望。研修先は、大学がある県か埼玉かで悩み中。『同じ学年の学生は夏休みにレジナビや病院実習に行っているのに、出遅れてしまった(^^;)今回初めて病院実習に来ました。』

★実習スタート!  ~実習レポートより~
9/21(火)★研修医について実習開始!

医局の朝会で自己紹介。すぐに、C2病棟に移動し、研修医が夜間で入院した患者さんのプレゼン。そのまま、呼吸器内科病棟へ移動し、『1年目研修医のDr.Nについて実習。朝の処置(動脈採血)。C2病棟で割り振られた新しく担当になった患者さんのカルテ作成を見学。問診もカルテ記載も大学病院よりも丁寧だと感じた。』

★高学年の方には、医師から研修説明を行っています。
『昼前には、埼玉協同病院での研修を、プログラム責任者兼小児科部長のDr.Koより説明を受けた。自分が小児科志望であったので、特に小児科研修の説明をして頂いた。同じ病院で長く勤める事で、一人の患者さんと長くつきあえること(Dr.Koは協同で産まれた方が、お母さんになり子どもを連れてくる経験をしている)、「かかりつけ医」のようになれることに非常に魅力を感じた。研修内容も、自分が望むハードな研修で良い印象を受けた。』

★毎週火曜日の午後は、1年目研修医のレクチャーがあります。
『1年目の先生6人に混ざって、血液内科のMu先生のR-CPCレクチャーを受けた。検査所見のみから、患者さんに何がおきているかを想像することは、初めての経験でとても楽しかったが、難しさと限界も感じた。』
●血液内科の講師より・・・医学生さんはとても積極的に参加してくれた。わからない事ははっきりと、「わかりません」と言ってくれ、そこから研修医もめずらしく自分たちで調べ初め、研修医にも刺激になった。いつでも医学生さんWelcomeですよ!
※医学生が参加する、ということで今回はとてもわかりやすくレクチャーをして頂きました。

★9/21(火)の当直見学
※6年目のDr.Kuについて当直を見学。1年目研修医のDr.Fは副当直として、夜間外来の診察を初めて間もないので、Dr.Kuが後ろでDr.Fの診察をチェックする様子もみて頂きました。
『患者さんは少なめとのことであったが、忙しかった。患者さんへの応対や処置は時間をかけていて丁寧にやられていた。忙しさに追われるよりは、じっくり患者さんと診察したり、どんな病態なのかを落ち着いて考えられる環境は、研修するためにはいいなぁ、と感じた。』
●Dr.Kuより・・・体育会系でガッツがある学生さんでしたねぇ!3時まで起きていましたが、元気があっていいですねぇ!と絶賛。因みに、Dr.Kuは外科で、体育会系。

★9/22(水)Dr.Hについて、小児科実習
『肺炎・喘息の子どもが多く、聴診器を持ってくれば良かった…。病棟の回診も午後の1ヶ月健診も雰囲気がとてもよかった。先生方にも色々教えて頂き、現場を知るだけでなく、非常に勉強になった。』

★全体を通して・・・『雰囲気も研修病院としても魅力を多く感じました。これからの学生生活や研修病院選びはもちろん、研修医・医師としてこれからの自分の進路に役立てていきたいと思います。』

2010年9月9日木曜日

埼玉協同病院の実習ブログ開設!

医学生の実習担当をしているOKです。
埼玉協同病院では毎年50名の医学生を受入れています。
ホームページ上ではご紹介しきれない、実習のカリキュラム・医学生の実習感想などお伝えできればと思います(^^)v

是非、実習のご参考にして下さい!