2011年2月17日木曜日

⑦群馬大学の地域保健実習★熊谷生協病院

群馬大学の選択実習として、地域保健実習を行った医学生のAさんのレポートを紹介しています。

2011年1月27日(木) 6日目★最終日
特定保健指導のレクチャーと全体のふりかえり + 院長メッセージ

◆カリキュラム◆
 8:20 朝会出席
 9:00 特定健診後の保健指導のレクチャー
10:00 レポート作成
11:00 実習のふりかえり
12:00 昼食交流
14:00 往診同行
16:00 終   了

◆Aさんレポートより◆
<特定保健指導レクチャー>
 特定保健指導レクチャーでは、積極的支援と動機づけ支援との階層わけがわれていることなど、保健指導の具体的な内容を学びました。問診票にもとづいて、食事では揚げ物よりお刺身がよいことや、フルーツの間食もカロリーが高いことや、運動もどのくらいしたらいいか、とても具体的で一人ひとりに合わせて指導されているのかわかりました。
 患者さんが自分の生活に目を向けて、自分から変えていこうということが大事で、そう思えるように指導していくことが大切なんだとわかりました。

◎医師として◎
 医師には「最後の一押し」の役割をしてほしいとおっしゃっていました。医師がメタボから、糖尿病などになってしまう危険性を再度説明することで、「じゃあ運動してみようかな?」と思ってもらえることもあるそうです。そういう点で医師も協力できるとおもいます。
 また、栄養士さんにしかできない指導があるので、医師が栄養士さんを尊重することもとても重要だと思いました。

<全体を通して>
 組合員さんや健診を受けた方が自ら自分の体・健康に興味を持ち、自ら健康づくりをしようという気持ちになって行動していくことが大切で、そうなってもらえるように、医療従事者が組合員さんとともに、地域の方の健康を守る支援していかなくてはいけないと思いました。
 一人では実行するのが大変でも、地域のみんなで楽しくなら、続けられる人が多いことがわかりました。今回見てきた活動では、50代の女性が中心でしたが、男性や子育て世代の女性・子供たちも参加できる機会も増えて欲しいです。

◎医師として◎
 医師としては、主に知識を提供することはできると思いますが、見学した栄養士さんのように、具体的でわかりやすい体や病気のはなしを、地域の方や患者さんにできるようになりたいです。
 アレルギーやタバコ・痴呆・メタボなどなど、地域の人が興味ある内容を話すと、熱心に聞いてもらえて、医師も頑張れるかな、と思いました。

◎Aさんの提案◎
 栄養士さんの話や、小児科外来を見学していて、私が感じたこととして
 例えば、おじいちゃんやおばあちゃん世代が、子育て世代・子供たちとアレルギーフリーのの食事を作るサークルや、朝食をとらない子供が増えているので、朝食の会もいいですね。

 いろいろなことを見たり、聞いたり参加したり、学べてとても楽しかったです。
 ありがとうございました。


実習を終えて院長より

目的を自分なりにはっきり持ち、なんでも積極的に吸収しようという意欲を感じました。
医療者・住民が協力して地域を支えるという医療のあり方に触れたことで、医師としての素因を身に着けてくれたと思います。

2011年2月9日水曜日

⑥群馬大学の地域保健実習★熊谷生協病院

群馬大学の選択実習として、地域保健実習を行った医学生のAさんのレポートを紹介しています。

2011年1月26日(水) 5日目
病院の外来で問診とり、健康診断の結果返しレクチャー
外来での問診

◆カリキュラム◆
 8:20 朝会出席
 8:30 熊谷生協病院の外来での問診とり
13:00 昼食休憩
14:00 健康診断の結果返しレクチャー
     小児科 アレルギー外来見学
16:00 レポート記入後、終了

◆Aさんのレポートより◆
 外来での看護師さんの問診では、医師の診察前に看護師さんが問診をすることで、患者さんも話しやすいだろうし、医師に話したいことを整理する時間にもなって良いと思いました。

 健康診断の結果返しレクチャーでは、放射線技師さんよる「がんの話」を聞きました。実際に、事業所に出向き、一般の方にお話しする中身で話してもらいました。どんながんが多いか、年齢や喫煙関係など、肺・胃・大腸・乳・子宮頚がんを中心にスライドを用いての説明は、一般の方にもとてもわかりやすく作成されていました。
 また、管理栄養士さんからは、出張健診などで実際に使っている小道具を用いて説明して頂きました。メジャーではなく、85cmタオルを使って腹囲をはかってもらったり、食べ物のカロリーが書かれたカードを使ったり、インスタント食品の塩分や糖分を実際に容器に入れて説明したり、すごく工夫されていて、驚きました。
 運動も、椅子に座って足ふみ+手ふりやラップの芯を使ってマッサージ(クールダウン)など、手軽さや楽しさをアピールして、運動を続けてもらおうという熱意が伝わってきました。また、外来よりも健診や地域の方の本音が聞けるという言葉が印象的でした。

⑤群馬大学の地域保健実習★熊谷生協病院

群馬大学の選択実習として、地域保健実習を行った医学生のAさんのレポートを紹介しています。

2011年1月25日(火) 4日目
医療生協の保健活動を学び、保健委員長会議に参加



味噌汁塩分チェック
 
◆カリキュラム◆
 8:20 朝会出席
 8:30 医療生協の保健活動のレクチャー
10:00 保健委員長会議
     味噌汁塩分チェックを行う。
12:00 休憩
13:00 保健教室のレクチャー
15:00 レポート記入後終了

◆Aさんのレポートより◆
 保健委員長会議では、各家庭から持ち寄った味噌汁の塩分チェックをしました。どの方もほぼ普通で、市販の味噌汁もそんなに濃くなかったのが、意外でした。手軽にできるので、一人暮らしで、血圧が気になる方に広まるといいと思いました。毎月行われる会議の中で、毎回、職員からの学習会があるそうです。今回は、薬剤師さんからHibワクチンや肺炎球菌ワクチンについてお話を聞きました。値段が高いことだけでなく、4回の接種、その他の予防接種を考えると、スケジュール的にも母親の負担が大きいとの意見が出て、こういった視点は、実際に育児をされた組合員さんだから分かるものなので、若い医師や医学生にはなかなかできない発想なので、組合員さんの意見は重要だと、再認識しました。

 「保健教室」のレクチャーでは、自分でできる健康チェックを知りました。「やにけん」や「あかんべチェック」は気軽にできて、自分の健康状態を知る、知ろうと思う良いきっかけになると思いました。「保健教室」や「くらしの学校」は、今回の実習で初めて知ったのですが、とても良いと思いました。組合員さんが正しい知識を持っていることは、医療者にとっても心強いと思います。

2011年2月3日木曜日

④群馬大学の地域保健実習★熊谷生協病院

群馬大学の選択実習として、地域保健実習を行った医学生のAさんのレポートを紹介しています。
2011年1月19日(水) 3日目
癒しのフラメンコと事業所利用委員会に参加
癒しのフラメンコ@熊谷生協病院

◆カリキュラム◆ 
 8:20 朝会出席
 8:30 健康診断レクチャー
10:00 癒しのフラメンコに参加
12:00 昼食休憩
13:00 事業所利用委員会に参加
15:30 レポート記入後終了

◆Aさんのレポートより◆
 「健康診断についてのレクチャーは、健診にもいろいろな種類があること、医療生協の健診の特徴など知ることができました。医師に求めることとして、健診を受けっぱなしにしないように、結果がえしの時に、どんな検査が必要なのか、食事や運動をどうしていけばいいのか、フォローを具体的にして、「健康」に意識を向けてもらい、自主的に健康づくりにのぞめるように導いて欲しい、と言われ、将来そういう医師になれたらいいな、と思いました。
 
 癒しのフラメンコでは、実際に参加させてもらい、ストレッチに時間の半分を使って、使っている筋肉を意識するように先生が説明しているのが印象的でした。「健康づくり」にためのフラメンコなので、組合員さんの目的意識がそろっていることや、先生も組合員さんなので、うまくいっているのだろな、と思いました。すごく活気があって、心の健康にもとても良いと思いました。

 ※ちなみにAさんは衣装も貸してもらい、小さい頃からバレエをやっていた事もあり、初めてにもかかわらず、ポーズが一番決まってました!

 利用委員会では、「苦情は宝」という言葉や、苦情処理にとどまらず、苦情を元に組合員が主催者となって、病院や医療の質を向上していこう、という考え方が、とても勉強になりました。
 虹の投書箱の投書にどう答えていくか、職員と組合員が一緒になって議論する過程を見て、こんな風に改善策を見つけていくのだなぁ、と知ることができました。
 医師への感謝の投書がいくつかあり、医師への感謝のメッセージ集ができたら、素敵だと思いました。」

◆事業所利用委員会とは◆
私たちの病院や診療所をもっと利用しやすい医療機関にしようと、組合員と職員でつくる委員会です。基本的には病院と各診療所に設置されています。毎月1回の定例会議で「虹の箱」に寄せられた意見について、問題解決のための話し合いを行います。

③群馬大学の地域保健実習★熊谷生協病院

群馬大学の選択実習として、地域保健実習を行った医学生のAさんのレポートを紹介しています。

2011年1月18日(火) 2日目
東松山市の安心ルームと、さいたまコープで健康チェック

さいたまコープの店舗内で血圧測定
◆カリキュラム◆
 8:20 熊谷生協病院で朝会に出席
 8:30 医療生協さいたまの紹介
 9:20 東松山市へ移動
10:00 安心ルーム「 ひだまり 」へ参加 
     昼食もご一緒させてもらいました。

13:20 熊谷市のさいたまコープのお店で、
     地域の方と、健康チェック。血圧測定。
17:00 レポート記入後、終了

◆Aさんのレポートより◆
 「安心ルーム『 ひだまり 』では、近所の方が集まって、お茶を飲みながら楽しくお話したり、歌をうたったり、当番制で昼食を作ったり、とても和やかな雰囲気でした。男性が多くいらっしゃいましたが、役割があることが退職後の生き甲斐なる、とおっしゃっていたのが印象的でした。病院がない地域だからこそ、「予防」に力を入れて、病気にならないように意識していることがわかりました。

看護師さんからアドバイス

 まちかど健康チェックでは、地域の方と一緒に7名の方の健康チェックをしました。私は水銀計を使っての血圧測定をしましたが、スーパーでうるさくて、計るのに苦労しました。血圧・体脂肪・骨密度を計った後に、看護師さんがアドバイスする、というのは、「健康」を意識するきっかけになると思いました。医師は忙しいので、参加するのは難しいと思いますが、医学生のうちに参加できたら、すごく勉強になると思います。
 病院ではなく、「まちかど」でやることで、地域の方もふらっと立ち寄れ、地域の健康増進に役立つと思います。」



②群馬大学の地域保健実習★熊谷生協病院

群馬大学の選択実習として、地域保健実習を行った医学生のAさんのレポートを紹介しています。

2011年1月17日(月) 初日
病院周辺を地域の方とウォーキング

◆カリキュラム◆
血圧を測って、ウォーキング!
 8:20 熊谷生協病院 朝会で自己紹介
 8:30 オリエンテ-ション 
     熊谷生協病院の紹介など
 9:30 ウォーキングの準備 みんなで血圧測定
10:00 ウォーキングスタート 
     病院周辺の神社仏閣を巡りました。
13:00 お昼を食べながら、地域の方との交流

15:00 医療生協の紹介・組合員理事と交流
16:00 終了

◆Aさんのレポートより◆

病院周辺の史跡を巡りました。
  「病院周辺の史跡を巡る初詣」に参加しました。20名近く集まりました。健康づくりのためだけでなく、史跡に詳しい人は、その説明をしたり、花や作物に詳しい方は道中の自然を説明し、バードウオッチングが趣味の方は鳥の解説をしてくださって、それぞれの得意分野を活かす場になっていて素敵だと思いました。
 約3時間歩き、歩く前と血圧が下がった方がほとんどで、健康のためにもなっていると実感しました。また、昼食しながらの交流では、こういった活動を楽しみにしていることや、熊谷生協病院は医療生協なので、その組合員になったきっかけなど聞かせてもらいました。
 また、組合員理事の方が紹介してくださった「 私たちの命と医師を守る宣言 」「医者にかかる10ヶ条」は、医師や私たち医学生にとって、とてもありがたく、心温まるものだと思い、うれしかったです。
医師不足の中、患者さんの協力なしでは、医療を良くしていくのが難しいと思うので、こういった宣言をもっと多くの患者さんや医学生・医療者に知ってもらいたいと思います。

①群馬大学の地域保健実習★熊谷生協病院

群馬大学の選択実習として、地域保健実習を行った医学生のAさんのレポートを紹介します。

1月17日(月)~1月19日(水)と
1月25日(火)~1月27日(木)の2週に渡って、実習を行いました。

Aさんの「 5~6年次 選択実習計画書より 」抜粋

テーマは、 「 地域の健康づくりについて 」

テーマを選んだ理由・目的など

「地域住民自らが健康への取り組みをすることは、医師不足の現在、とても有意義なことだと思い、どのような活動をしているか、その活動により、どのようなメリットがあるのかを学びたい。地域住民の方々の声も聞きたい」

実習場所は、Aさんの出身地、熊谷市にある熊谷生協病院で行いました。

予想される結果・成果

「健康づくりに取り組むことで自分の健康状態を知り、病気を予防できるだけでなく、もし病気になったとしても早期発見できたり、地域住民のつながりが生まれたり、と色々なメリットがあるのではないかと思う。医師が協力できること、今後期待されることも学べると思う。」

これからその様子をAさんのレポートを元に、紹介します。